専修大学育友会
ルワンダへ行った動機と専修大学でできること
狩野 歩夢(経済学部)
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ルワンダから帰国した2日後に、OXFAM(イギリスで設立されたNGO。世界98カ国で、そこに住む人々と共に活動する民間の支援団体である。貧困に生きる人々がその貧困から抜け出そうとする努力をサポートし、また貧困そのものを根本的になくす、そしてより公正な世界を創造するために活動を行っている)が主催する4泊5日のチェンジリーダー育成強化合宿に参加し、なぜ貧困や社会の不公正が起こっているのか、どのようにしたら、貧困解決やMDGs達成に向けた活動が学生でできるのか、グループの立ち上げから、グループマネジメント、ビジョンと実践、リーダーシップ、リクルートメント、イベントマネジメント、コミュニティファンドレイジング、情報発信や情報管理等、学生団体を立ち上げ活動を行うための様々なノウハウを学ばせていただいた。

そして、ルワンダ帰国から1週間後、専修大学にいる私と似たような、ミレニアム開発目標に携わりたい、途上国の方々の未来に関与させていただきたいというような思いや考えを持った仲間を集い、経済学部国際経済学科教授の狐崎知己教授を顧問とした学生団体を立ち上げた。学生団体の目的は二つ。

  1. 貧困の無い、より公正な社会の実現。
  2. キャンパスから自他共に世界を変える。
である。

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この学生団体の仲間も様々な国に渡航し、文化、現地の状況、問題を肌で感じた専修大学生同士であり、学年や学部学科を超え、貧困やミレニアム開発目標解決に少しでもかかわる活動(知識の共有や、勉強会開催、啓発活動やイベントの主催等)を共に行っていき、まずは専大の学生同士の輪を広げていきたい。そして、キャンパスで自分自身、この団体に所属する仲間一人ひとりが成長し、よりよく変化し、自分の周りを取り巻く環境や日本国内、世界に住む不公正な環境に生活を強いられている方々の世界を変えることを目的に、全力で取り組んでいきたい。

また、チェンジリーダー強化合宿では日本各地の大学から参加し、交流し、仲間となった。一つの大学の活動は些細なことかもしれない。しかし、全国各地の大学で学生による活動が活発化し、また、大学の壁を越えて情報や成果を共有し合い、フィードバックし合い、本気で議論を交わし、時には協力して活動を行えば、将来いつかアフリカや途上国に存在する貧困やミレニアム開発目標にある途上国の問題が改善され、無くなる日が来ると信じている。

途上国で現在起こっている問題はつり竿の先にある釣り糸と例える事ができると私は考える。現在は、一つ一つの問題が深刻であり、かつ、その深刻な問題(釣り糸)が複雑に絡まり、複合的な問題となっている。しかし、釣り糸を紐解いて、一つ一つの問題にフォーカスして、数値目標を定め、中長期的な視野で取り組めば問題は必ず解決できると強く主張したい。ただ、糸をほどくのが大変であり、無理だとあきらめてしまう人もいるだろ。しかし、私は、目の前に困った人がいようが、日本から遠く離れたアフリカに困った人がいようが同じ人間であることには変わりないし、その問題が解決困難だとしても、解決できると信じて絶対にあきらめたくない。貧困や途上国で起こっている問題は人間が作りだした、生み出したものだから、人間の手によって改善し克服し、よりよくすることができると心に誓いつつ、常に今何をすべきか、何ができるのか、本当にしたいことは何かを自問自答しながら、ルワンダで出会った学生のように強い意志を持ち続け、一日一日を全力で生きていく。

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