専修大学育友会
ユニバーシアード競技大会2013 卓球団体で金メダルを獲得
〜私の卓球競技と大学生活〜


育友会奨励賞受賞作品の一つを紹介します。
卓球部に所属する鈴木李茄さんは、日本代表としてロシアのカザンで開催されたユニバーシアード競技大会に参加し、女子団体と混合ダブルスで金メダルを獲得しました。応募作では、幼少期から大学生活までの歩みを振り返り、競技者としてのこれまでの取り組みを詳細に記しています。卓球に真摯に向き合い、たゆまぬ努力を積み重ねたことが金メダルという栄冠を獲得するに至ったことが伝わってくる作品です。
商学部マーケティング学科1年
鈴木 李茄
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写真
ユニバーシアード競技大会2013 にて(右が鈴木さん)
私は今年ロシア カザンで行われた第27回ユニバーシアード競技大会2013に日本代表として参加し、卓球競技で女子団体と混合ダブルスの2種目で金メダルを獲得することができました。日本チームの目標はもちろん金メダルでしたが、卓球は過去にユニバーシアードで銀メダル獲得が最高と聞いていました。今回金メダルを獲得し、卓球史上初ということで自分でも正直驚きました。

私が卓球を始めたのは、6歳のときです。実家が卓球ショップをやっていて父と祖父も元卓球選手だったので気づいたら自然とラケットを握っていました。小学生のときは毎日2時間練習をしていました。卓球は一年を通じてたくさんの試合があるので、週末は毎週のように大会や、合宿に行っていました。その時は当たり前のことで気づきませんでしたが、今考えると大会、練習試合、合宿、練習など毎回送り迎えをしてくれたり、惜しむことなく遠くまで行かせてくれたり、頼み込んで大人のチームや強いチームに行かせてもらったり、家族や監督、チーム関係者には本当にお世話になり感謝しきれません。

中学校は宮城県の秀光中等教育学校に入学しました。小学校のときから遠征を繰り返していたので地元の静岡を離れることに不安はなく、むしろ楽しみな気持ちが大きかったです。周囲の仲間と比べると小学校のときの練習量が少なかったので、最初はついていくのがやっとでした。私生活も寮生活になり、今までやってもらっていた洗濯や掃除、身の回りのことすべて自分でやるのも大変でした。しかし、全国トップクラスの高校生と同じ練習場で練習ができることやその練習を近くで見ることができたり、相手をしてもらったり、嬉しいことばかりでした。また、先輩方がみんないい人たちでとても新鮮で充実した日々を送ることができていました。そんな中、東京のナショナルトレーニングセンター(NTC)を拠点に強化する新しい育成システムができました。私はよりレベルが高い練習環境に挑戦する決心をして、東京へ行くことに決めました。同時に、秀光中等教育学校卓球部の監督も一緒に異動することになりました。

中学2年生で東京の中学校に転校しました。ここでの生活が私の意識を変えてくれたと思っています。他競技の同世代のトップ選手も一緒に生活をしました。遠征などで学校の勉強に遅れてしまうことがないように、家庭教師をつけてもらいみんなで勉強したり、イベントに参加したり、栄養学を学んだり、競技以外にも刺激的なことがたくさんある毎日でした。競技の面では、ナショナルチームの選手が普段から合宿をしていたり、海外の選手が来たりと間近で世界トップクラス選手の練習を見ることができました。ただでさえ普通では考えられないことですが、さらにそのトップ選手の練習に中学生、高校生である私たちを混ぜてくれたりしました。本当に貴重な経験だったと思います。
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